キャバリアとは、正式名称「キャバリア・キングチャールズ・スパニエル」の
一般的な呼び名で、略してキャバとも呼ばれる
イギリス原産のスパニエル系の小型犬です。
英国王室で300年以上もの間、愛玩犬として愛されていました。
この「キャバリア・キングチャールズ・スパニエル」という名前は、
英国王室のチャールズ1・2世の愛玩犬「キングチャールズ・スパニエル」を改良して
作られたことが由来となっており、イギリスで最古の犬種とも言われています。
「キャバリア」とは、「中世の騎士」という意味で、
”騎士道精神を持ち、特に女性への礼を尽くす男”という意味を表すそうです。
1945年に正式に犬種として認定される際、騎士のようなたくましさを復活させたい、
という願いをこめて「キャバリア」と名付けられたと言われます。
歩く様をはじめとしたその優雅な身のこなしに、まるで絹糸のような被毛と飾り毛で、
王室の雰囲気そのままの、気品この上ない外観を持っています。
白目黒目のはっきりした大きな目に、眉毛のようなスジも合わさってなんとも表情豊か。
そのたたずまいは非常に穏やかで、「紳士的」と表現するにふさわしいでしょう。
そして、最大の魅力は何といってもその気質にあります。
攻撃性はほとんど持っておらず、朗らかで温厚な性格、
飼い主にとても従順で愛嬌があります。
そんな優しい性格がキャバリアが万人に好かれる理由の一つなのです。
キャバリアの気質を考えると、家庭犬としてもっとも理想的な犬だと言えます。
争いごとを好まないので攻撃性はなく、明るく穏やかで愛嬌たっぷり、物静か。
遊ぶのが大好きで非常に社交的なので、
見知らぬ人や子ども、他の犬種ともすぐに仲良しになれます。
また、飼い主にはとても従順で忠実。素直なので、
惜しげもなくたっぷりの愛情を体全体で表現してくれます。
人見知りなどがないことから、どんな環境の変化にもすぐに対応できます。
噛んだり吠えたりがほとんどないので、お年寄りでも扱いやすく、
家庭犬としては最高のコンパニオンドッグです。
ただ、その優しさに加えて、警戒心に乏しいので、番犬としての役割は期待できません。
唯一、番犬が欲しいという方にはオススメできない犬種なのです。
甘えん坊で寂しがり屋なところもあります。
スキンシップを大変好むというのもこの性格によるものですね。
好奇心も旺盛なことから、屋外での散策やいろんなものを追いかけることも大好きです。
一般的な話ですが、オスは楽天的で大ざっぱ、
メスは繊細で、飼い主を恋人のように慕い、また甘えんぼうな性格が強いことから
飼い主にいつもついて回る、といった傾向があるようです。
キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの歴史は、
今だ仮説要素が多く残っているのが事実で、人によって少しずつ解釈が違います。
英国のチャールズ1・2世の愛玩犬「キング・チャールズ・スパニエル」を
改良して作られたということは大体にして同じと言えます。
「キング・チャールズ・スパニエル」はスペインまたはフランスの鳥猟犬を
祖先に持ちますので、キャバリアもうそう考えるのが妥当ではないでしょうか?
300年もの間、王室では小型スパニエル犬を飼育する習慣がありました。
スパニエルをずいぶんと愛していたチャールズ1世ですが、
不運にも彼に刑が執行されるとき、
スパニエルも王のそばから離れなかったというのは有名な話です。
チャールズ1世の次に王位継承したチャールズ2世は、
公務を疎かにしてしまうほどスパニエルを愛してやまなかったと言います。
何世代にもわたって、富裕層の間で飼われていたスパニエルですが、
その後の改良により、容姿がずいぶんと変わっていきました。
時代とともに、短めの鼻を持つスパニエルが好まれるようになっていったのです。
結果として、20世紀前半には、尖った長めの鼻をもつスパニエルの人気がかげり、
短めの鼻を持つスパニエルが主流となります。
しかし、ロズウェル・エルドリッジというアメリカの大富豪がイギリスを訪問した際、
尖った鼻を持つ初期のスパニエルに驚くほど巨額の賞金を付けたのです。
これが初期のスパニエルのよさを再認識するきっかけとなり、
歴史を逆流する珍しい形で改良が重ねられ、
最終的に「キャバリア・キングチャールズ・スパニエル」と名づけられました。
「”キャバリア=中世の騎士”のようにたくましく」の願いを込めながら・・・
こうした動きがあったため、キャバリアが犬種として公認されたのは1945年のことです。
1973年のクラフト展でキャバリアがチャンピオンになったことで、
イギリスで一気に人気が爆発、現在日本でも着実に注目が集まっています。